浄土真宗本願寺派 一乗山 妙蓮寺

お知らせ

2021.08.5

8月から、妙蓮寺の法務員として新しくお坊さんが来てくださいました。

4月からお坊さんが足りない状況が続いており、ご門徒の皆様にはご心配をおかけしておりましたが、

これでお盆参りも滞りなくお勤めできそうです。

【自己紹介】

初めまして。

この度ご縁がありまして妙蓮寺様の法務員として勤めることになりました。攝受法智(しょうじゅのりとも)と申します。

出身は大分県中津市で歳は30歳であります。

以前は福井県のお寺で6年間ほど法務員として勤めておりました。

これから御門徒の方々と様々なご縁を通してお会いすることになると思います。

こちらのほうに来るのは初めてで分からないこともあると思いますので、色々教えていただけると幸いです。

まだまだ未熟者ですが、宜しくお願い致します。

【住職から】

摂受さんは、中津にある和上様もでられた光楽寺という名刹のご次男で、
ご本山でお勤め(読経)の研鑽をされ、お勤めの専門家としての「特別法務員」の資格をお持ちです。

他にもご紹介したいお話がありますが、
それはこれからのお付き合いのなかで知って頂けたらと思います。

これから皆さんのお宅や、お寺での法要などで一緒にお勤めをすることになります。

お参りを楽しみにされていてください。

【”摂受”はお経の言葉】 

さて、「摂受」という珍しいご名字ですが、これはお経にある大切な言葉です。

浄土真宗の根本聖典である 『仏説無量寿経』の異訳(訳者が異なる)のお経『無量寿如来会』(むりょうじゅにょらいえ)に「摂受」とあり、
阿弥陀様が私たちのお救いを選び、摂(おさ)め取り、受け入れられたこと」を表すお言葉です。

その意味は、阿弥陀様がまだ法蔵菩薩というご修行の身であられた時、
全ての仏様のお救いの中から、私たちの命を本当に救える法を五劫という永い時間をかけて、
最終的に選び、摂め取り、受け入れられた唯一のお救いの法が
「南無阿弥陀仏」であったことを「摂受」という言葉で表されているのです。

<摂受=摂取=選択>

『仏説無量寿経』には「摂取」とあり、
『大阿弥陀経』や『平等覚経』(これらも『仏説無量寿経』の異訳)には「選択」とあるのと同じ意味です。

 親鸞聖人の直接の師である法然聖人は「選択」とは「取捨の義」といわれ、
「南無阿弥陀仏」一つを選び取られたということは、他の法は選び捨てられたということを表す言葉になります。

親鸞聖人は、正信偈に「五劫思惟之摂受」や「選択本願弘悪世」と示され、
阿弥陀様が選び、摂め取り受け入れられた「南無阿弥陀仏」のお救いを慶ばれておられます。

<唯一無二のお救い>

「南無阿弥陀仏」はわずかに六文字ですが、
阿弥陀様が私たち一人ひとりのところまで来てくださって、

「我にまかせよ、必ず救う」とご一緒くださる喚び声であると同時に、
阿弥陀様の無上の功徳で満ちているのです。

阿弥陀様が私たちの為に永い時間をかけて選び、
永い修行をもって完成くださったこの上ない唯一無二のお救いであったのです。

<オーダーメイドのお救い>

お育てくださいました深川倫雄和上は、「南無阿弥陀仏」を「オーダーメイドのお救い」と表現されました。
阿弥陀様が、初めから私の為に選び、仕上げてくださったお誂えのお救いが「南無阿弥陀仏」のお救いなのです。

摂受法智(しょうじゅ のりとも)さん。ようこそ妙蓮寺にお越しくださいました。
有難うございます。

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浄土真宗本願寺派(西本願寺)-親鸞聖人を宗祖とする本願寺派